月の木漏れ陽亭
いらっしゃいませ☆  リニューアル!詩作やら日記がメインです。趣味や日々のあれこれを語っています☆  みなさま、どうぞごゆっくりとしていって下さいませww
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君がくれた未来に乾杯
   四国霊場・第一番霊山寺 「信心」 (小説)





  与作は毎朝、阿弥陀様に手を合わせることを怠らない。

 表の井戸でよく顔を洗い、山間から昇ってくるお日様に手を

 合わし、そうして阿弥陀様に手を合わせる。与作の阿弥陀

 様は、たいそうなものではない。自分で木を削って作りあげ

 たのだ。顔がのっぺりとしていて、凹凸がない。どこが目で、

 どこが鼻かも判らないほどだ。しかし与作は、誠心誠意込め

 て作り上げた阿弥陀様に毎日拝んでいる。村のものたちは、

 その阿弥陀様を陰ではのっぺら阿弥陀さんと言っている。

   
  ある村人は与作に、おい与作どん、おまえの阿弥陀さんは

 まずくないかい。普通阿弥陀様っていったら、もっとこう、綺麗

 なお姿ですらりとした仏様だろうよ。ところが、おまえが作った

 というその阿弥陀様はそうじゃねえ。それじゃ、仏さんも怒っち

 まうよ。


  またある村人は、奇妙な顔だねえ。とうていおいらにゃ、拝む

 どころか手を合わせるのもいやだね。尊いお姿をしているからこ

 そ、みんな有り難くって手を合わせるものなんだ。これじゃ、ただ

 の彫り物だよ、まったく。どうかしているよ。これじゃ、阿弥陀様が

 お可哀想だよ。彫るなら彫るで、もっとお綺麗に彫ってさしあげな

 きゃいけねえだろう。だから、いい年こいても嫁がこねえんだよ、

 と言う。


  しかし与作は、何を言われようとも反論しない。ただ凝(じ)っと

 黙って聞くだけだ。どんなことにでも頷きもしなければ、腹も立て

 ない。そう思いたきゃ、そう思えばいいという態度で聞いている。

 その内に、与作にいくら言っても何の改心もないと村人たちは阿

 弥陀様のことについては、何も言わなくなった。




  
  与作の阿弥陀様は、霊山寺の境内の一本の木から作った。そ

 れはたいそう大きな木で、与作は一目見た時から、その木で阿弥

 陀様を作りたいと思った。そこで何度も何度も住職にお願いし、し

 かし、この木は見ての通り大木じゃ。これを切り倒すわけにはいか

 ん。よいのです。枝一本でよいのです。小枝でもいい。この木から

 私は阿弥陀様を作りたいのです。どうかお願いです。私に少しばか

 り分けて下さい。与作の何度もの懇願にさすがの住職も折れ、なら

 ばこの部分をあなたに差し上げようと、大きな太い枝を切り、与作に

 あげた。与作は何度もお礼を言い、さっそく彫り始めた。手にいくつ

 も傷をつけながらも、一生懸命に阿弥陀様を彫った。そうして二十一

 日目、出来上がった阿弥陀様を懐に大事に抱えながら、住職のとこ

 ろへ行き、有り難い経を唱えてもらい、仏に芯を入れてもらったのだ。

 だから村人たちに何を言われようと、うちの阿弥陀様は素晴しいと自

 負している。





  「与作どん、これから一番さんかい。大変なこったね」

 「いやいや。多宝塔を建てるお手伝いをさせて頂くのだから、有り難い

 ことよ」

 霊山寺に行く途中、村人に声をかけられた与作はそう言うと、急いで

 寺へと向かう。住職の提案で、この霊山寺の境内に多宝塔を建立す

 ることになり、与作を含め何十人かの大工らがその仕事をすることに

 なった。

 「与作どん、頑張って下され」

 「はい」

 住職に励まされ、大きく返事した与作は、他の大工と共に村の小さな

 ほこらの横にある、大きな立派な欅(けやき)の木を切り倒しに出かけ

 た。こんな立派な大木で造るんじゃ。有り難いことだ。与作は喜びで震

 える気持ちを胸に、この有り難い仕事に誇りを持ってかかろうと、意志

 を新たに立ち向かった。






 長くなっちゃうので、ここで一旦区切りますね。

 この小説は(短いですけど)、大学時代に書いたものです。やっぱり

 稚拙な内容ですけど・・・(恥)

 よかったら読んでやって下さいませ。

 タイトルに副題として書いてある通り、この話は四国、徳島のお遍路

 の巡礼寺である一番の寺、「霊山寺」にまつわる昔話をもとに作って

 います。

 小説というよりは、私的には童話のような、説話集のような気持ちで

 書いてました。

 この話が終わるまでは続けて載せる予定です。

 最近は、日記(?)のようなものと詩を交互に載せていますが、しば

 らくはお休みです イチゴ乗せコリラックマ






      アップロードファイル みなさんへ アップロードファイル

 いつも遊びに来てくれて有難うございます。

 みなさんからのコメントや拍手、拍手コメントに

 毎日感謝しております。

 そして、励まされております。

 だいたい毎日のようにみなさまのブログに通っ

 ている私ですが、時間がなかったり、忙しかっ

 たりした時は、なかなかコメントを残せていなくて

 申し訳ないです。

 それでもほぼ毎日お邪魔させてもらってます。

 時間などがなくて、記事だけを拝見させてもらった

 時は拍手またはランキングに参加されてる方へは

 プチプチさせてもらってます。

 ご了承下さいませ。

 当ブログでの拍手コメントして頂いたメッセージに

 ついてですが、カギコメでない限りはコメント欄にて

 お返事を書かせて頂こうかと思いますので、宜しく

 お願いします。

 なお、拍手コメ&コメントにてのカギ付きのメッセージ

 を頂いた場合は、直接お邪魔させて頂いた上で、

 お返事を書かせて頂いておりますので、そちらもご

 了承頂ければと思います。

 いつも有難うございます。






  ※このカテゴリのタイトル名は、サザンの曲「君こそスターだ」

   の歌詞の一節から拝借しています  鏡餅



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COMMENT

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r-r | URL | 2009-06-11-Thu 18:55 [EDIT]
いつもいつも訪問ありがとうございます。
まだ本文のほうは読んでませんが、
後でじっくり読ませてもらいます。

ちなみに今回は相互リンクのお願いにきました。
よかったらお願いします。
こちらのほうは、勝手にリンクさせてもらいました。

シャイドリーマー | URL | 2009-06-11-Thu 18:56 [EDIT]
こんばんは!
小説までお書きになるのですね、すごい~。
しかも、大学時代にこの深い内容。
冬灯さんの原点はやはり仏教?
ええっと何もできないですが、今拍手してますよー
(聞こえたかな?)
ではまた、訪問させていただきますね。

sb | URL | 2009-06-11-Thu 19:46 [EDIT]
こんばんわ。
いつも来訪ありがとうございます。

小説書かれるんですね。
わたしも、漫画やめて、活字に切り替えようかななんて思います。
しかし・・・
これだけ活字がならんでると、やっぱり・・・読みませんね・・・
ごめんなさい・・・
本だと、目が疲れないから、たまーにですけど、
小説よんだりします。
しかし・・・パソコンの画面を見つめて文章を読むのは、しんどいですね・・

あ、わたしのコメントに対しては、返事は、不要ですので
気になさらないで下さい。

頑張って下さい。
では!
毎度のご訪問有難うございます
dejavuewords | URL | 2009-06-11-Thu 20:14 [EDIT]
この小説を読み、日本昔話のような印象を受けました。
四国だけでなく、熊野古道にも行って見たいと思ってる私自身、寺を舞台にした小説を書いてますが、現在放置状態です。
そんな矢先にこの文章を読み、なんだか奇遇のような印象を持ちました。
どんな結末だか、楽しみにしています。

ペカリ | URL | 2009-06-11-Thu 22:08 [EDIT]
この話おもしろそう。語り口がさっぱりしてるし・・・良品の予感。
本当にありがとうございました(`・ω・´) 。
irumu | URL | 2009-06-12-Fri 04:48 [EDIT]
治外法権×裏道の管理人のirumuです。

2009年6月16日に当ブログは一周年になります。これを機に開始当初の定期更新を終了します。それ以上の継続更新が難しいと判断した為です。

2009年6月16日以降は不定期更新になると思います。今まで当ブログを見て下さった全ての皆さん、本当にありがとうございました(`・ω・´) 。

これからも引き続き、当ブログを宜しくお願いします。

追伸、

これからも、無理をせずに詩を紡いでいってくださいな(`・ω・´) 。


momocanal | URL | 2009-06-12-Fri 05:17 [EDIT]
いつもありがとうございます。
冬灯さんは、小説も書かれるのですね。
どんな展開になるか楽しみです。
おー
愛音 | URL | 2009-06-12-Fri 06:28 [EDIT]
これゎ面白いですw
読んでいて昔話のような世界観だなーって思いました(*^-^)
与作どんゎ心のキレイな人なんだなって感じます^^
誰がなんと言おうと
自分が信じるものを信じる
姿形がどれだけ醜くともみすぼらしくとも
心さえ通じていれば何も問題ゎありませんね

先が気になります(*´∇`*)。。。
r-rさんへ
星月冬灯 | URL | 2009-06-12-Fri 14:51 [EDIT]
初めまして!
コメント有難うございます^^

>いつもいつも訪問ありがとうございます。

とんでもないです~ww
こちらこそ、有難うございます。
いつも読み逃げえすみませっ(汗)

>まだ本文のほうは読んでませんが、
後でじっくり読ませてもらいます。

有難うございます^^
稚拙でくどい内容ですが(汗)
よかったら読んでやって下さいませ^^

>ちなみに今回は相互リンクのお願いにきました。
よかったらお願いします。

嬉しいです♪
有難うございますww

>こちらのほうは、勝手にリンクさせてもらいました。

こんなブログで宜しければ♪
有難うございます^^
では、お言葉に甘えまして、私の方でも貼らせて頂きますね☆
これからもどうぞ、宜しくお願いします^^
シャイドリーマーさんへ
星月冬灯 | URL | 2009-06-12-Fri 14:58 [EDIT]
いつも有難うございます^^

>小説までお書きになるのですね、すごい~。

いえいえ~もう。。。ほんとに稚拙でお恥ずかしい限りですが(汗)
見よう見まねの作でございます。。。

>しかも、大学時代にこの深い内容。
冬灯さんの原点はやはり仏教?

あ。そうですねー^^
やっぱり原点は信仰だと自分でも思ってます^^
小さい頃から両親を見てきて、自分にとっては、身近な存在
だったので。詩もなんだかんだいって仏教的なつもりでおり
ます(あんなんでも)笑。

>ええっと何もできないですが、今拍手してますよー
(聞こえたかな?)

はい♪ 聞こえました^^(なんて)♪
いつも有難うございます///
最近読み逃げばかりの冬灯ですが(汗)
私もお邪魔させて頂いた時はプチプチさせて頂いて
おりますぅww

>ではまた、訪問させていただきますね。

はい。有難うございます^^
私も伺いますww

sbさんへ
星月冬灯 | URL | 2009-06-12-Fri 15:05 [EDIT]
いつも有難うございます^^

>小説書かれるんですね。

はい^^
ものすっごくド下手ですけど(汗)

>わたしも、漫画やめて、活字に切り替えようかななんて思います。

およ?
そうなんですか?
絵、あんなにお上手なのに。
私は絵すごい下手なので、すごく羨ましいですよ~ww

>しかし・・・
これだけ活字がならんでると、やっぱり・・・読みませんね・・・
ごめんなさい・・・

いえいえ。とんでもありません。
立ち寄って頂けるだけで嬉しいですから!
確かに疲れますよね。なので、自分でも飽きない程度の
長さで区切るようにしてます。

>本だと、目が疲れないから、たまーにですけど、
小説よんだりします。

そうですね。パソコンと本とじゃ違いますよね。
私も読書は大好きで、一日一回は何か読んでます^^

>しかし・・・パソコンの画面を見つめて文章を読むのは、しんどいですね・・

あ。無理されないえ下さいね^^
きてもらえただけで嬉しいですから♪
パソコン、じっと見てるだけでも疲れちゃいますからね^^

>あ、わたしのコメントに対しては、返事は、不要ですので
気になさらないで下さい。

書いてしまいました(笑)

>頑張って下さい。

有難うございます^^

dejavuewords さんへ
星月冬灯 | URL | 2009-06-12-Fri 15:11 [EDIT]
初めまして!
コメント有難うございます^^

>この小説を読み、日本昔話のような印象を受けました。

有難うございます///
自分でもそんな気持ちで書きました^^
下手の横好きです(笑)

>四国だけでなく、熊野古道にも行って見たいと思ってる私自身、寺を舞台にした小説を書いてますが、現在放置状態です。

熊野古道、私もまだ行ったことないです。一度行きたいと私も
思ってます^^
小説って、詩と違ってどうしても長いから、先が続かなくなっちゃう
ことってありますよね。。。私もしょっちゅうです(笑)
でも、完結するといいですね^^
私もじっくり読ませて頂きますねww

>そんな矢先にこの文章を読み、なんだか奇遇のような印象を持ちました。
どんな結末だか、楽しみにしています。

有難うございます///
こんな稚拙な話でも、そのように思って頂けて、すごく
嬉しいです。
これは私の大学時代の過去小説なので、完結しております
ので、よかったら最後までお付き合い下さいませ^^
ペカリさんへ
星月冬灯 | URL | 2009-06-12-Fri 15:15 [EDIT]
いつも有難うございます^^

>この話おもしろそう。語り口がさっぱりしてるし・・・良品の予感。

ほ、本当ですか~w
有難うございます///
こんな下手な話でも、そのように言ってもらえると、ひじょうに
勇気をもらえます^^

ちょっとなんていうのでしょうか。。。
語り口調を説話ぽく?してみたんですけど、わかりにくく
ないか、それが心配でありますが。。。
最後までお付き合い下されば、有難いですww
irumuさんへ
星月冬灯 | URL | 2009-06-12-Fri 15:21 [EDIT]
いつも有難うございます^^

>2009年6月16日に当ブログは一周年になります。これを機に開始当初の定期更新を終了します。それ以上の継続更新が難しいと判断した為です。

ご丁寧に知らせて頂き、有難うございます^^

>2009年6月16日以降は不定期更新になると思います。今まで当ブログを見て下さった全ての皆さん、本当にありがとうございました(`・ω・´) 。

いつも勉強になります!
色んな知識が増えて、本当に感謝しています(ペコリ)
こちらこそ、有難うございます^^

>これからも引き続き、当ブログを宜しくお願いします。

もちろんです!
通い続けさせて頂きますよ~^^
不定期になってしまうのは、いささか残念ではありますが、
お辞めになるのではないとのこと、嬉しいですww
どうぞ、これからも宜しくお願いします^^

>追伸、

>これからも、無理をせずに詩を紡いでいってくださいな(`・ω・´) 。

はい♪
有難うございます^^
これからも下手の横好きパワーで(笑)、無理せず頑張って
いこうと思いますww

momocanalさんへ
星月冬灯 | URL | 2009-06-12-Fri 15:24 [EDIT]
いつも有難うございます^^

>いつもありがとうございます。

いえいえ~^^
こちらこそ、いつも有難うございますww

>冬灯さんは、小説も書かれるのですね。

ええ^^
ド下手ですが(笑)
どうぞ、微笑ましく見守って下さいww

>どんな展開になるか楽しみです。

有難うございます^^
日本昔話みたいな展開ですが、よかったら
最後までお付き合い下さいませ^^
愛音ちゃんへ
星月冬灯 | URL | 2009-06-12-Fri 15:29 [EDIT]
いつも有難うございます^^

>これゎ面白いですw

えww 本当?
有難う~///

>読んでいて昔話のような世界観だなーって思いました(*^-^)

うん^^
自分でも日本昔話みたいなノリで書いたから(笑)

>与作どんゎ心のキレイな人なんだなって感じます^^
誰がなんと言おうと
自分が信じるものを信じる
姿形がどれだけ醜くともみすぼらしくとも
心さえ通じていれば何も問題ゎありませんね

ね。信仰心がここまで厚かったら、どんなことにも
惑わされないだろうね。
私はいつでも心がグラグラ(汗)

>先が気になります(*´∇`*)。。。

ありがとうww
ありえない展開が待ってますww
なにせ、日本昔話だから(笑)

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