月の木漏れ陽亭
いらっしゃいませ☆  リニューアル!詩作やら日記がメインです。趣味や日々のあれこれを語っています☆  みなさま、どうぞごゆっくりとしていって下さいませww
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ゆめのようなトゥナイト
   「信心」 弐



  さて、大木の切り倒しに成功した大工たちは、力を

 合わせ霊山寺へと運ぶ。与作も一緒に運ぼうとしたが、

 ふと欅(けやき)の大木があった下に洞穴らしきものを

 見つけた。なんだろうか、ちょっと首を傾けてはみたも

 のの、どのくらいの深さも判らず、何しろこの切り倒した

 大木を寺まで持っていかねばならぬという有り難い仕事

 があるため、それほど気にもせずに、よいせと大木を持

 ち、懸命に運んでいった。





  欅の大木を切り倒してから早何ヶ月か過ぎ、少しづつ

 ではあるが多宝塔も造られていった。与作はまめだらけ

 で握ることもできない、ぼろぼろで酷い掌を見てみた。少

 しでも握ろうと指先を動かしてみると、痺れて痛い。しかし、

 決して辛くはない。嬉しい痛みなのだ。与作はその膿んだ

 両の掌を合わせ、目を軽く閉じ、霊山寺に向かって拝む。

 今日も善いお仕事をさせて頂いて、明日も宜しくお願いしま

 すと心の中で呟き、ふと目を開けると、向こうの方で何やら

 赤いものがちらちらするのを見た。おや、何だろう、こんな夜

 に。与作は気になって、外に出て目を凝らしてみて、吃驚した。

 なんてことだ、火事だったのである。与作はすぐさまその家に

 駆けつけ、もうすでに火事に気付き、駆けつけたものたちと一

 緒に火を消す手伝いに加わった。


  しばらくして漸く火が消え、ほっとはしたものの、その焼け跡

 は酷く、ほとんど燃え尽くされてしまった。主の八介は与作と同

 じように霊山寺で仕事をしている仲間である。

 「これは、一体どうしたんだね? 」

 与作は、座り込んで茫然としている八介に静かに語りかけた。

 その声にはっと我に返った八介は、途切れ途切れに訴えるよう

 に喋りだした。

 「どうしたも、こうしたもねえ・・・。仕事終わって帰ってきて、暫くし

 たら年とった婆さんが来てな。今晩泊まるところがないから、泊め

 てくれと言われてな。わしゃ、可哀想に思えてな、その婆さんを泊

 めることにしたんだが・・・。しょんべんするんでちょっと起き上がっ

 てみたら、婆さんの姿がねえ。あれ、どうしたんだろうと思っていた

 ら、何やら焦げ臭い匂いがしてな、気が付いたら戸の傍に束ねて

 いた稲が燃えていたんじゃ。わしゃ、急いで消そう、消そうと思った

 んじゃが、火の回りが速くて、こんなになってしもうた。・・・あの婆さ

 んじゃ。あの婆さんが火を点けて逃げよったんじゃ・・・」

 八介はおいおい泣きながら、あの婆じゃ、あの婆じゃとうわ言のよう

 に、何度も何度も呟いている。


  婆さんは何のために火を点けたのか、物取りなのか。しかし、いく

 ら考えてもこうも焼けてしまっては判らない。八介は悔しそうにいつま

 でも満天の星空の下で泣き続けていた。





  八介の火事があってから、不思議なことに火事が引き続き起こるよ

 うになった。それもみな、霊山寺の多宝塔を造っているものたちだけ

 の家である。昨日は太郎、その前は彦六、その前は平次。さてさて、

 これは偶然なのか、それとも因縁なのか。村人たちはこの奇異な現

 象に、ただただ戸惑うことしかできなかった。





  ある晩、その日はたいそう風が強かった。閉め切った戸の隙間か

 ら冷たい疾風が入って来、身震いを起こすほどであった。

 「おお、今日は寒いな」

 与作は冷えた手を囲炉裏の火に翳していた。すると、とんとん、と

 んとんと戸を叩く音が聞こえた。はて、このような時間に誰だろうか、

 どなたですか? と尋ねると戸越しから女の声がした。

 「ごめん下さいまし。このような酷い風で、一晩泊めて下さいません

 か」

 若い声だった。与作は今開けますと言いながら、ふと連日起こる奇

 怪な火事事件を思い出し、これを開けてもよいものかと迷ったが、え

 えい、これも仏の思し召しと精魂を据え、戸を思い切り開けた。途端、

 与作は息をのんだ。絶世の美女とは、まさにこのような女人のことを

 いうのかも知れないと思うような、美しい女がそこにはいた。女は、申

 し訳ございませぬ。どうか、泊めて下さいと丁寧にお辞儀をする。





 長くなりましたので、一旦切ります。

 なんだか、「日本昔話」みたいな展開ですが、よかったら続きも読んで

 やって下さい (笑)







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  ※このカテゴリのタイトル名は、サザンの曲「星のハーモニー」の

   歌詞の一節から拝借しています  ゆきだるま


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COMMENT

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ペカリ | URL | 2009-06-12-Fri 22:02 [EDIT]
いやあ、美女がいらしてくださるとはやはり信心のおかげですかな、良品の予感はこういうことだったのかとニコニコ。
あううー
$orer | URL | 2009-06-12-Fri 22:23 [EDIT]
ちゃんとまとまった時間取れないので
よめてませんすみません↓↓((涙”

でも訪問してもらってるので「返さなきゃ」って
思ってしまうんですー。
ごめんなさい。

ちゃんとまとめて読んだ時に感想しっかり書きますので♪
管理人のみ閲覧できます
| | 2009-06-12-Fri 23:20 [EDIT]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

ジャッ子 | URL | 2009-06-13-Sat 06:03 [EDIT]
こういう雰囲気は好きです。続き、楽しみにしています!
与作は気になる
一休デス | URL | 2009-06-13-Sat 13:39 [EDIT]
どうなんの~
日本昔話みたいってまんま日本昔話の気がしゅるのでぷがきっと木のせいやろにゃ何とかの恩返しとか衣とか、色んな連想の連続なんか新しいパターンでんな参考にさせていただきまぷいつもありがとうございます
スランプからなかなか脱出できまへんが骨骨とやっていきまふ
わおーw
愛音 | URL | 2009-06-13-Sat 14:29 [EDIT]
ちょww続きすぎw
明日終わるのカナ?('〇';)

いやはや超絶面白いっすw
まさに日本昔話!
実家にDVD全巻あるのです(´ρ`)
市原悦子さんの声で読みましたwww

この先どうなるどうなるー!?
ああっ!勝手に推測してここで色々書きたくなりますが
ネタバレになってしまうといけないですので
妄想ゎ胸に秘めつつ、次回を大人しく待ちますw

お姉たま。。。他にもこんな作品眠ってませんか(´ρ`)
なんでも書けるお姉たまの妹ゎ今日も幸せですよw
応援ー(*^0゜)v
ペカリさんへ
星月冬灯 | URL | 2009-06-13-Sat 18:07 [EDIT]
いつも有難うございます^^

>いやあ、美女がいらしてくださるとはやはり信心のおかげですかな、良品の予感はこういうことだったのかとニコニコ。

良品だなんて、そんな///
有難うございます^^
でも、この美女・・・
と、この次の言葉は次回にとっておきたいと思います(笑)
稚拙な話を読んでくれて、有難うございます^^
$orer さんへ
星月冬灯 | URL | 2009-06-13-Sat 18:11 [EDIT]
いつも有難うございます^^

>ちゃんとまとまった時間取れないので
よめてませんすみません↓↓((涙”

いいんですよ~^^
気にしないで下さい♪
こちらは、こうして来て下さるだけでも嬉しいですから^^

>でも訪問してもらってるので「返さなきゃ」って
思ってしまうんですー。
ごめんなさい。

本当、謝んないで下さい~ ><
こちらの方こそ、気を遣わせてしまってなんだか
面目ないです。。。
気持ちはわかります^^
私もそういう性格ですから。
でも、忙しい時は私もコメントできない時ありますし。
どうぞ、気にしないで下さいね!

>ちゃんとまとめて読んだ時に感想しっかり書きますので♪

そんな風に言ってもらえるだけで、嬉しいですから^^
だから、無理しなで下さいね^^
ジャッ子さんへ
星月冬灯 | URL | 2009-06-13-Sat 18:14 [EDIT]
いつも有難うございます^^

>こういう雰囲気は好きです。

えww
ほんとう?
有難うございます^^
勇気が出ました(笑)

>続き、楽しみにしています

こんな稚拙な話でも、そんな風に言ってもらえると、
嬉しいww
有難うございます^^
一休せんぱいへ
星月冬灯 | URL | 2009-06-13-Sat 18:18 [EDIT]
いつも有難うございます^^

>どうなんの~

どうなるでしょ~♪♪

>日本昔話みたいってまんま日本昔話の気がしゅるのでぷがきっと木のせいやろにゃ何とかの恩返しとか衣とか、色んな連想の連続なんか新しいパターンでんな参考にさせていただきまぷいつもありがとうございます

あ。やっぱ、まんま感漂ってますか(笑)
そうとう意識はしてますから~^^
まあ、パターンはそろそろ見えてくるかと(笑)
こちらこそ、いつも感謝です!

>スランプからなかなか脱出できまへんが骨骨とやっていきまふ

おやおや。せんぱいにもそんな人間が抱える感情が
おありとはww
驚き桃の木さんしょの木ですww
愛音ちゃんへ
星月冬灯 | URL | 2009-06-13-Sat 18:26 [EDIT]
いつも有難うございます^^

>ちょww続きすぎw
明日終わるのカナ?('〇';)

はい、おわりませんww
私の十八番、長く続くの巻き~(笑)
細かく切りすぎ? (笑)ww

>いやはや超絶面白いっすw
まさに日本昔話!
実家にDVD全巻あるのです(´ρ`)
市原悦子さんの声で読みましたwww

ありがとうー^^
え! 全巻あるの?!
ちょwwww
ダイビングしてぇ(笑)
私とたーちゃんは大のファンであります!
面白いよね^^

>この先どうなるどうなるー!?
ああっ!勝手に推測してここで色々書きたくなりますが
ネタバレになってしまうといけないですので
妄想ゎ胸に秘めつつ、次回を大人しく待ちますw

有難う~^^
まあ、きっと愛音ちゃんが思ってるので合ってる気がww

>お姉たま。。。他にもこんな作品眠ってませんか(´ρ`)

これさー。実は、四国88箇所の一番目の寺の説話
なんだけど、シリーズ化して、88コ作りたいんだよねww
まだ、作ってないけど(笑)
中途半端なのはゴロゴロと・・・(汗)

>なんでも書けるお姉たまの妹ゎ今日も幸せですよw

な、なんて優しい妹なのだろうっ!!!
おねーたんは、おねーたんは感動して涙が!!
こんな稚拙なもんでも、勇気をありがとーww

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