月の木漏れ陽亭
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浪漫人種
   「友情」を読んで


  武者小路実篤の小説、「友情」を読んで

  感想を綴っています ニコリ


  「友情」

    作者: 武者小路 実篤


    かめ あらすじ かめ 

   脚本家野島と新進作家の大宮は厚い友情で結ば

   れている。野島は大宮のいとこの友人の杉子を熱

   愛し、大宮に助力を願うが、かねてから大宮に惹か

   れていた杉子は野島の愛を拒否しパリに去った大

   宮に愛の手紙を送る。野島は失恋の苦しみに耐え、

   仕事の上で、大宮と決闘しようと誓うーーー凛乎と

   した清冽な調子の中に青春期における友情と恋愛

   との相克を描いた代表作。



 りんご? ワタクシの感想 りんご?

  日記を読んでいるようだと感じた。文章体はあまり巧く

  ないと思う。短文の形式は私はあまり好かない。でも

  とても読みやすく、理解には苦しまない作品である。

  流石に恋愛が対象の一人称告白体の文章なのでくどい。

  主人公の杉子を思う気持ちが痛い程伝わってくる。そ

  れは時には儚いと思えるし、夢見がちと思えるし、可哀

  想だなとも思える。この主人公はとても気が弱い。しか

  し反面、内に秘めた強さがあるので、逞しくもある。この

  主人公はもしかしたら、我々人間の奥に存在する本音を

  語っているのかも知れない。彼は、恋した杉子にまだ自

  分の気持ちを告白してもいないのに、勝手に結婚する運

  命の女性と思い込み、理想的に考え、空想に浮かれ、時

  には落ち込む。そうして現実の、理想とは違う所を見ると

  怒ったり、泣いたり、悩んだりする。また友人に対しても

  時には感謝し、尊敬し、信頼しているが、何かあると怒り、

  蔑み、妬む。この紛れも無く自己中心的考えは我々その

  ものではないか。ただ私達はその心を抑えて協調性を重

  視して生きようとしているだけで、本当は何でもない、この

  主人公と大差無いのではないかと思う。

  この小説での主人公は、はっきり言ってあまりかっこよくは

  ない。彼よりも大宮の方がかっこよい。杉子が惚れるのも

  無理ない事だろう。私だって、どちらかと言えば、やはり大

  宮の方が良いと思う。

  さて、この小説の題にされている「友情」について考えてみ

  たい。これは、恋愛に重心をおいている。ともすると、それだ

  けの、主人公が杉子に恋し、杉子は大宮を愛し、二人は結

  ばれ、とどのつまりは大宮が主人公を裏切る、という話で終

  わってしまうが、本当はもっと深い意味があるのだと思う。

  こういった友人と同じ女を好きになるという話は全体が暗く

  なりがちになる。漱石の「それから」や「門」などは、まさにそ

  れで、ダークで話に重みがあり、悲劇的である。でもこの小

  説はそうではない。友に裏切られ、傷つく主人公ではあるけ

  れど、決して生きる気力だけは失わず、反対に他の事(この

  場合、仕事だが)に命をかけて生きようとする力強さ、根性と

  もいうべきものがちゃんとある。それは素晴しい事ではないか。

  これが本当の恋ではなかったから、あるいは親友ではなかっ

  たからそういう意気込みで生きていけるのだと言ってしまえば

  そう言い切れないものがあるのかも知れない。しかし、逆に親

  友だからこそ、恋だったからこそ、復讐心に燃え、絶対に出世

  してみせるという心に達したのだと思う。

  この小説の良い所は、そういった定番の暗さを取り、生への明

  るさをテーマにしている所だと思う。友情に悩んだのは、主人

  公ではなく、寧ろ大宮であろう。その大宮を主人公にもってこ

  ず、客観的に描いている所も面白い点である。そういった意味

  では、武者小路は逆説の構成が巧いと思う。このように深い

  意味(生・友情・恋・青春・宗教・心理)を描いていながらも読

  後がそれ程悲劇性を及ぼしてこないのは、生を最終的ポイント

  としておいているからであろう。恐らく実篤は「死にたい

  ぐらい辛い事があっても、生きてゆく限り、きっと良い事もある

  のだから、頑張って生きるのだ」
ということを一番に

  言いたかったのだろうと思われる。そのように深く読むと何と

  奥がある素晴しい小説なことか。この作品が実篤の代表作に

  挙げられ、また昔から日本文学界の高い位置を占めている

  事が当たり前の事だと思える。

  この小説は、文章の巧さを読むのではなく、人間の本性を感じ

  ながら読んだ方が面白いだろう。また、そう読む方が大事だろう。





 独断と偏見で語っております (笑)

 まあ、読みやすさは確かかと。

 短文形式はあんまり好きじゃないけどね~




  ※このカテゴリのタイトル名は、サザンの曲

   「ネオ・ブラボー!! 」の歌詞の一節から

   拝借してます  うさちゃん

  


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COMMENT

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未開拓の地
MEGA一休DETH | URL | 2008-07-18-Fri 20:42 [EDIT]
昭和文学ですか~?未だに踏み入った事の無い領域ですが参考になります。「金の卵」はいま日産のCMにもつかわれてます。間違いなくはまるかと、でも置いてないかもです。昨日のポエム「失恋」はぐっときました。我がブログまともなコメント 星月様だけなんで感謝しております。Gシップ冒頭ピアノ線かワイヤーはえぐえぐでしたね、それでは、また映画紹介頑張ります。失礼します。

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